Black Queen【1】
『ゆ…祐司さん!?』
私は声をはりあげた。
『なんだてめぇ?』
やっと私に気づいたか…。
私は振り向く。
男達の目線は私じゃない『祐司さん』だった。
『はっ、なめんじゃねぇぞ?』
祐司さんが低い声で男達を睨み付ける。
あれ…?
おかしい…。
誰も見てくれない。
横にはあの『祐司』さんがいる。
前には五人の気味悪い笑みを浮かべた男達。
その端に倒れてる血だらけの男…。
この光景…
私知ってる…
いや…ちょっと待てよ…。
あの血だらけの男は…私だ。
『なめんじゃねぇ!!』