Black Queen【1】
「蒼…あれから何か情報は掴めたか?」
蒼は難しそうな顔をしながらパソコンを睨み付けていた。
「……あっちもかなりやり手で、大事な所は全部ロックされていて中々と掴めないんです。」
「そうか…。じゃあ、少しでも掴めたら連絡しろ」
「わかりました」
「それと…栄留を今回偵察隊に入れようと思ってる」
偵察隊とはひそかに敵の様子を探ること。
これは敵に見つかるリスクが高くかなり危険性を伴う組織だ。
「ちょ、大丈夫なのかよ!?栄留は偵察隊は初めてじゃねぇのか!?」
奏が目を開いて聞いてきた。
「栄留はかなり冷静な判断ができる奴だ。
だから、今回偵察隊に入れさせる。
それに次期幹部の奴にはそれぐらいの危険性を身につけてもらわねぇと」
私がそう言った瞬間ー…
バンと又勢いよく扉が開いた。
「総長集まりました!!」
「栄留…速かったな。分かった今から行く」
私が立ち上がると一斉に全員立ち上がって後ろからついてきた。