Black Queen【1】
「ただいま~!」
家に帰ると、美味しそうな匂いがした。
キッチンに向かうと…私の大好物の唐揚げが作られていた。
「か、唐揚げー!!!」
「うるさい!!」
後ろから誰かに叩かれて振り向くと「お母さん!」がいた。
「仕方なくあんたの転校祝いと退学祝いに作ってあげたのよ」
退学祝いはいらないだろ…
「まじで!?やったー!!」
でも…あの鬼ばばぁがまさか私のために作ってくれるとは…明日雨、いや大雨になるかも!?
私がそう思っていると、お母さんが般若のような顔で私の方を見て「誰が鬼ばばぁだってぇ?」と言った。
「ひぃ!すいませんでした」
なんで私が思っている事がわかったんだろう…
こえ~…