Black Queen【1】



私が顎に手を当てていると手術中のランプが消えた。


そして、手術室の扉が開いた。


「無事終わりました」



出てきた男の人の言葉で全員がホッと安心した。



「よかった…」



お母さんが胸に手をあてながら呟いた。



「うん、本当によかった…」



私も呟いた。


そして


奏がそんな私達を悲しそうな瞳で見つめていたとは知らずにー…。



私はお母さんと一緒に家に帰った。









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