Black Queen【1】
そして結局赤髪の正体は分からず病院から出て奏と一緒に倉庫に向かった。
「ごめんな」
倉庫の前まで来ると奏が突然立ち止まって謝ってきた。
「なにが?」
「この前…俺久しぶりに殺られて弱気になってた。」
「…。」
「たかが人数が多いだけでなんだよって話だよな…今までそんなの何回もあったし。それに…」
「それに?」
「闇龍が負けるわけねぇもんな!」
「ふっ」
思わず微笑んでしまった。
ただ単純に奏の言葉が嬉しかった。
「あ!だからさ一膳は俺がボコボコにさせて?殺られたままじゃ気がすまねぇし」
「それはわかんね」
そう言って私は笑いながら倉庫の中に入って行った。
「え!?ちょ」
そんな私を追いかけながら奏も倉庫の中に入った。