Black Queen【1】



「ん?なんか言いましたか?加那さん」


幹部室に入っていきなり蒼が振り返ってそんな事を言ってきた。


「え!?いや、なにも!」


まさか…心の声がでてた?


「あ~でも幹部室も久しぶりって感じだな!」


そう言って奏がソファに座りはじめた。


「ふっ、本当にひさびさだな」


そんな奏を見て雅が微笑んだ。


「お!雅!お前はひさびさじゃねぇだろ!」


ん?どういうことだ?


私がハテナマークを頭に浮かべて首を傾げてると、奏がそれに気づいて



「あ?知らねぇのか?」


と言ってきた。



「なにが?」



「俺が入院してる間雅だけが毎日お見舞いに来てくれたんだよ。」


奏のその言葉を聞いて反省した。


いくら百鬼凰の事で忙しいからって奏のお見舞いにあんまり行けなかった私。


それなのに雅も忙しいはずなのに毎日行ってたって…。


ある意味見習わないとな。



「雅は本当に仲間思いの奴だな」


私がそう言うと雅は照れていた。






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