Black Queen【１】

｢…ふぅ。｣


息を少し吐いて、煙草を取り出して火をつけた。


煙を吐き出す。


｢栄留…。闇龍はな？初代からすっげぇみんな絆が強かった。今まで裏切りもんなんて出たことなかった。それをお前が汚したんだ。わかるか？私は今も闇龍は強い絆で結ばれてるって信じてる。｣


｢…。｣



｢黙ってちゃ分からねぇよ。言いたい事があるならちゃんと言え｣

｢…。｣


｢お前の答え次第で私がケジメつけたる。｣


｢…。｣


｢ほら、黙ってたら分からんだろ？大丈夫だ。お前に一体何があったんだ？｣


｢…加那さん｣


｢なんだ？｣


煙草の灰を地面に落とす。


｢俺…俺…本当はあんな事したくなかった…｣


栄留が右手で両目を覆って


｢もう…わかんねぇ…｣


と消え入りそうな声でそう言った。