One Off Time .
「優喜!なにしてんの〜?」
未也の声でハッと現実に戻った
いけない、いけない
早く未也の家に行かなきゃ
私はケータイだけ持って
階段を駆け降りた
未也の部屋に着くと
さっそくベッドに寝転がった
そこが私のいつもの場所だから
「真司お茶取ってきて〜」
未也がそう言ったら真司は嫌な顔をした
「なんで俺なんだよ」
「真司はお茶係りだから」
私が言ったら仕方なく1階に降りていった
「優喜ぃ〜」
本を読んでいた私は未也の声で振り向いた
「どうしたの?」
そう言う私の顔を見て未也は
少しだけ難しい顔をした
「あんま考え過ぎんのは
体に悪いからね」
いつも未也は私の異変に気がついてくれる
泣きたいときも辛いときもすぐに
わかってくれる
「俺もいるんだからな」
いつの間にか部屋にいた真司も
そう声をかけてくれた