キミノカケラ



……だけど、


「やっほ~」


来たのは垣内さんだった。


ミヤビくんじゃ、なかった。


「ひかり!大丈夫?」


あ、そうだよ。


垣内さん、今日休んだんだよ。



だからアリサ役を私がやったんだ。


大丈夫かな。




「うん。熱出しちゃって」


「えぇ。何度?」


「7度8分とか?」


「ヤバ~。今は?」


「平気だよ」


会話を盗み聞きし、ホッと安堵のため息をついた。


垣内さんは私の所へと足を進める。



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