キミノカケラ
私もミヤビくんの後を追うようにブランコから降りる。
すると、
「……結城ちゃん」
垣内さんが私の袖を掴んだ。
ミヤビくんは気付かず歩き出している。
「ん?」
「あたしね、雅人君のことが好きなんだ」
「え……」
「あたし、負けないから」
ニコッと笑い、垣内さんはミヤビくんの元へ走っていった。
「…………」
垣内さん、も。
ミヤビくんのこと……。
突然の宣言に、私は並んで歩く二人を見ることしか出来なかった。