キミノカケラ



「もういいから」


「わ……たしは……っ」


突然視界が真っ暗になった。



「もう、大丈夫だから」


ミヤビくんが私の耳元で囁く。



そうか。


今、ミヤビくんに抱きしめられてるんだ。





「頑張ったな」





その一言で、ダムが決壊したように涙が溢れた。



その一言で、何か軽くなったような気がした。



そしてミヤビくんは私を少し離し、優しくキスをした。


触れるだけの、短いキス。



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