キミノカケラ
「各自自主練してて!」
ドアが静かに閉まる。
B組の空気も同時に重たく、じめっとしてしまった。
「…………よし!」
ミヤビくんがニッコリ笑う。
「じゃぁお姫様がいない所、練習するぞ!」
「ミヤビくん、こんな時に練習なんて……」
「そーだよ雅人」
心なしか、みんなの言葉が弱く思った。
「垣内は心配だけどさ、ここで突っ立ってても時間のムダじゃん?」
「でも……」
「だったら気にせず練習した方が垣内も戻りやすいと思う!」