屋上パノラマ
――……シーン。
「……最初から手なんか出してないっての。」
取り残された私はポツリと呟いた。
あいつらに……ドアの上から大量の水をかけられた。
髪の毛や、制服……私の身体ほとんどが水びたしだった。
髪の毛から、ポタポタと雫が落ちる。
「……っひぃっ…く……」
涙が零れた。
かけられた水に負けない程の、たくさんの涙が床に零れ落ちた。
「……うっ……うぅ……あっあ…」
私はトイレの床に、ためらわなく座った。
いや……崩れ落ちた。