ー紫神(シガミ)ー

 今まで来たどの依頼も、自分を殺せと書き記された物ばかり。

 その全てを叶えているわけではない。

 ある時は手を下し、ある時は見過ごす。

 だが、しかし。

 ただ見過ごすのでは、依頼放棄だ。

 だが、救うに値する命を切り落とすほど茶神は悪でなく、そんな権利も無い。


 だから、摘み取らない花の手入れは最後まで。

 死ぬまでの一生を面倒見るつもりは無い。

 見られるはずが無いのだから。


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