ー紫神(シガミ)ー

 「ティターニアは、良い目を持ってるよ」

 僕の嘘がわかるんだもん。と茶神は付け足した。

 「その名前は、嫌いだ」
 
 視線を逸らしたティターニアの瞳を、茶神が覗き込む。

 「駄目だよ。君の持ち主は僕。僕が玩具に名前を付けたんだ。変えたりはしない。出来ない。わかるね?」


 小さい子に諭すように、小さな茶神が笑った。

 

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