俺は君のことを溺愛中
「あのね………」



女はだいぶ落ち着いたのか、泣き止んできた。




「高校の入学式に出られなかったの………うッッ…」



「はっ!?そんなこと!?」



俺はおもわず声にだしてしまった。



女はこっちを見ておもいっきり睨んできた。



涙目で睨まれても全然怖くないんですけど…



「高校の入学式だよ!?人生で1回しかないんだよ!!」


女は必死に言ってきた。



「あたしはずっと楽しみにしてたんだから!!」



そう言った女の目から涙がこぼれた。



たかが入学式に出られなかっただけでこんなに泣くなんで…………

純粋なんだな。



こんなに心が綺麗な女なんていないだろう。



これが愛菜との出会いだった。
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