思い出はあなたの中に

シカトから立ち直ったマコトが会話に入ってきた。

「へー。どんな子?見てみたいな」

「だよなー。そうだ!今度4人で遊ぼうぜ!」

「あっ!いいね!そうしようよ」

オレに同意を求めるようにナギサはこちらを見た。

味方を得たマコトは、日にちの段取りまで考え始めている。

「おい。勝手に話を進めるなよ!あいつにも確認とらないといけないし…」

なんとなくだが、ヒトミは大人数を嫌うような気がした。

最初の合コンだって端に一人で座っていた。

「うわー『アイツ』だって。聞いた?ナギサちゃん。カッコつけちゃってさ」

「なんだよ!うっせーな!」

「もうーケンカしないでよ。じゃあ藤沢くんちゃんと彼女に聞いといてね」

ナギサはさっさと話をまとめた。

「よし!じゃあマコトくん。課題見せて」

休憩時間残り20分。

オレも課題をやるためカツ丼を流し込んだ。
< 29 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop