思い出はあなたの中に
シカトから立ち直ったマコトが会話に入ってきた。
「へー。どんな子?見てみたいな」
「だよなー。そうだ!今度4人で遊ぼうぜ!」
「あっ!いいね!そうしようよ」
オレに同意を求めるようにナギサはこちらを見た。
味方を得たマコトは、日にちの段取りまで考え始めている。
「おい。勝手に話を進めるなよ!あいつにも確認とらないといけないし…」
なんとなくだが、ヒトミは大人数を嫌うような気がした。
最初の合コンだって端に一人で座っていた。
「うわー『アイツ』だって。聞いた?ナギサちゃん。カッコつけちゃってさ」
「なんだよ!うっせーな!」
「もうーケンカしないでよ。じゃあ藤沢くんちゃんと彼女に聞いといてね」
ナギサはさっさと話をまとめた。
「よし!じゃあマコトくん。課題見せて」
休憩時間残り20分。
オレも課題をやるためカツ丼を流し込んだ。