思い出はあなたの中に
大学構内。

オレは久々に授業に出た。

気持ちが落ち着かず、授業なんか受ける気にならなかったがさすがに単位がやばくなってきた。

しかしそこに同じ授業を受けるはずのマコトの姿はなかった。

「マコト休みなのか？」

同じ授業を受けていた友人にオレは尋ねた。

「ああ。そういやあ、何かもう1週間くらい顔みてないな。」

1週間…。

もともとサボり癖のあるマコトだが、1週間は長すぎだった。

「風邪でも引いてんのか？」

オレ自身大学に来たのは2日ぶりだった。

何か連絡を聞いているかと思い尋ねてみたが、誰もマコトからの連絡は無いようだった。

「何か心配だね。ナギサちゃんだってまだ見つかってないし…」

口々に心配する声が上がった。

街で会ってからマコトとは連絡を取っていなかった。

「オレ今日あいつんち行ってみるよ」

すぐに教室を飛び出し、オレはマコトの家に向かった。
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