思い出はあなたの中に
「愛、生きていたのか…私の元に返ってきてくれたんだね」

父は私を強く抱きしめた。

「違う!私は…」

瞳だ。と言おうとした私の唇に生ぬるいものが押し当てられた。

唇の間からぬるっとした唾液が私の中に入ってきた。

吐き気がして必死に抵抗したがびくともしなかった。

父親が娘に対して行う行為ではない。

恐怖とともに絶望が押し寄せてきた。

そのまま父は私を床に押し倒した。
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