LOVE×LOVE×LOVE
♀奏Side♀
今朝、式をサボっていた時に奈々が「かっこいいー!」と言っていた男子生徒が、こちらを見ていた気がする。
元黒蘭の生徒の2/3は確実に不良。
まぁ、残りは普通らしいけど。
どちらにしても、男嫌いの私にはいただけない事実だ。
けれど、もう会うことは無いと思う。
ここの新校舎、ありえないって言う程、広いから。
そう・・・。
そう思っていた・・・のに。
まさか、彼が私の斜め後ろの席だったなんて・・・。
それに、なんか視線が痛いくらいに背中に突き刺さってくるし。
「ねぇ、奏。アンタ・・・相澤くんから、すごい視線受けてるでしょ?」
偶然、隣の席だった奈々が、そう耳打ちしてくる。
『・・・うん』
「あー。やっぱり・・・?」