LOVE×LOVE×LOVE
担任が「明日から普通の授業なぁー」とか言っているけれど。
今の私はそんなことを悠長に聞いている場合じゃない。
私には何の覚えもないけれど、もし彼が私に恨みでもあったら?
そんなこと、考えるだけでも恐ろしい。
けれど、それ以前に私は黒蘭高どころか、男子生徒には近付かない。
なら、接触はしていないはずなのに・・・。
「まぁ、放っておきなよ。奏」
『・・・奈々でもそうする?できる?』
「するんじゃない?たぶん」
キーンコーンカーンコーン♪
私達の会話を遮るように、チャイムが鳴り響く。
「あー、じゃあ。駅前のレストランでも行く」
『行きたい。………けど、私、委員会で残らなきゃいけないし』
そう、私はまさかの図書委員会に入れられていたのだ。