LOVE×LOVE×LOVE
「そっかぁ…。まぁ、頑張って」
呟くように言う奈々の目はドンマイと告げていて、明らかに私を哀れんでいる。
「じゃっ、あたしはお先に帰るわ」
そう言い終わると、カバンを片手に奈々は席を立った。
『うん。じゃあ、奈々。また明日』
「バイバイ、奏」
別れを告げながら、ひらひらと片手を振って、奈々は教室を後にした。
ふと黒板の斜め上に掛けてある時計を見ると、その針は11:20を指している。
委員会は11:30からだ。
私は深いため息を吐いて、図書室に向かった。
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ところ変わり、ここは図書室。
只今、私は図書委員の代表的仕事、図書整理をしています。
と言っても基本、ここの本は普段から綺麗に整理されているから、少し直すだけでいい。
の、だが………やっぱりと言うべきか、男子生徒がいる。
当たり前と言われれば、それまでだけれども。