LOVE×LOVE×LOVE
もちろん男嫌いの私は、彼等に出来るだけ近付かず、隠れるように作業をしている。
そして、その作業もいつの間にか終わった頃―――
「終わったんですか?柊先輩」
後輩にあたるであろう、一人の男子生徒が話し掛けてきた。
「ああ。後、入学式の時はありがとうございました」
律儀にお礼を口にする男子生徒………どこかで見たことのある人だと思ったら。
『…どういたしまして』
入学式が行われる体育館への行き方がわからないと言うから、案内してあげた子だ。
もちろん、一定の距離を保ちながら案内した。
「自己紹介がまだでしたよね。俺は1-3、相澤 黎。よろしくして下さい、ね。」
妖しげな笑みを浮かべて、そう言った相澤くんに私は目眩を覚えた。