笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
汰一に近付くと、汰一は難なくあたしをお姫様抱っこした。


「ちょっ、汰一!?」

「お前に歩かせたら日が暮れる。」


そう言って、あたしをお姫様抱っこしたままリビングに向かった。


「足出せ。」


出たよ、この台詞。
もう決まり文句みたいになっちゃった。

あたしは素直に足を出す。


汰一は湿布を張り替えながらあたしの足を見ていた。


「…もうすぐ完治だったのにな。」

「!!!」


えっ、そうだったの!?
しょ、ショックがでかいです…。


「体育祭は見学だな。」


もうすぐ行われる体育祭。
あたしが仕事に追われているうちに、体育祭の準備は着々と進んでいた。
< 111 / 633 >

この作品をシェア

pagetop