笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
いつまでも言葉を発しない相手に痺れを切らした俺は、静かに言った。


「話がしたい。 会ってくれ。」


女にこんなことを頼むのは初めてだ。
いつも頼まなくても女から寄って来てたしな。


『うんっ♪ 私どうすればいいっ??』

「…家に行く。」

『じゃあ、待ってるね!!』


電話を切ると、呆然としていたナカが口を開いた。


「汰一、今の…!!」

「…虹姫には言うなよ。」

「汰一…!?」

「…虹姫は…コウは、俺が守る。」


俺がそう言うと、ナカはグッと下唇を噛んで、静かに車を降りた。


「…無茶、すんなよっ。」

「無茶もクソもねぇよ。」


俺はナカの言葉を鼻で笑うと、車を出した。
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