笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
「あたし、ちょっと探してくるっ!!」

「えっ、ちょ、虹姫!?」


あたしは都の声も聞かず走り出していた。


「どうしたの?? 都。」


とナカが都に尋ねる。


「虹姫が汰一様探しに行っちゃって…。」

「…へぇー…。」


ナカと都がそんな会話をしているとも知らずに…。


手始めに、あたしは汰一の教室を覗いてみた。


「いない…。」


その足で屋上に向かう。


「あ、いた。」


屋上に出ると、ちょうど校庭を見下ろせる位置に陣取って寝そべる汰一の姿があった。


「汰一っ。」


汰一に声をかけると、汰一は驚いたようにあたしを見た。
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