笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
自分の出番以外は寝てられるもんね。


「っ…。」


突然、汰一が顔を歪めた。

ヤバい。
そう思ったときには時すでに遅し、汰一のキレイな漆黒の瞳と目が合った。


「何? 寝込みでも襲う気か?」

「ち、違うもんっ。 お弁当!!」

「あぁ、サンキュ。」


汰一にお弁当を渡すと、あたしは体育座りをして汰一を見た。


「…見とれてんのか??」


そう言われて、あたしは勢い良く首を振った。
顔が熱いのが分かる。


「…汰一、そのケガは…??」


汰一の手の甲に、新しい傷跡を見つけた。
どうやら引っ掻いた跡らしい。


「これか? これは……戦利品だ。」
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