笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
「…事務所でのことか?」

「…うん。」


あたしのために…マミを抱いた…。

そう思うと、涙が出てきた。


「なんで泣いてんだよ…。」


いつも通り冷静に、だけど少し困ったように言う。


「だってっ…あたしのためにマミのこと抱いたんでしょ…??」

「…まぁ。」


汰一は部屋の鍵を閉めながら返事をする。


「ヤキモチか?」


と言う。

あたしからは汰一の背中しか見えなくて、顔が見えない。


「ち、違うけどっ…。」


あれ、あたし、ヤバイ??

“そんな妬いてんなら抱いてや…”止めよう、こんな妄想。

はしたないぞ私…。
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