笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
「あ、間違えた。 他の奴らは残りたければ残る、逃げたきゃ逃げる、だ。」

「ふぅん…。」

「とにかく移動だ。」

「…ヤダ。」

「お前に拒否権はねぇ。 逃げようなんて考えるなよ?? 次はこんなもんじゃねぇからな。」


そう言って、シンは手錠を外した。

そして、どこからか取り出した湿布を、あたしの両手首に貼った。


「温かい…。」


ぷっ、と吹き出すと、シンは少し顔を赤らめた。


「うるせぇな。」

「あははっ!!」


湿布を貼り終えると、そのままマミに会うことなく、マンションから連れ出されてしまった。

マンションに連れてこられたときとは、また違う車に乗せられた。
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