笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
レッスンを終えて寮に戻ると、真っ先にファンレターを読み漁る。


「虹姫の勢い怖ぁい。」

「っ、だって嬉しいし…。」


涙で手紙を濡らしてしまいそうなのを必死に堪える。

『コウくん可愛いっ♪』
『初めて好きになったアイドル!!』


とか……嬉しいことばかり。

中には男の人からのもあって。


『男だけど好きになった!』
『カッコいい☆ 男として見習う!!』


とかとか。

あたしのどこを見習うのかは疑問だけど…。


「よかったな。」


そう言ってあたしの頭を優しく撫でたのは汰一だ。

汰一は、あたしがファンが全くいないんじゃないかって不安がってたのを知ってる。


「うんっ。」
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