笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
収録を終えて楽屋に戻る途中のことだった。


「コウくん。」


あたしを呼び止めたのは、芳さんだ。


「芳さんっ。」

「やっほー、喉どう??」

「おかげさまでだいぶ調子よかったです。」

「あははっ、そっか、よかった。」


にっこりと笑うその顔は、とてもかっこよかった。

汰一よりかっこいいかも…。
あ、でも、かっこいいのジャンルが違うな。


「あ、そうだ。 俺、コウくんに話があるんだー。」

「え??」

「正確には…」


そこまで言うと、芳さんはあたしの耳元に口を近付けて囁いた。


「虹姫ちゃんにだけど…ね。」

「…。」
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