笑顔のしるし~SMILE☆STAR~
彰に言われてから、あたしは普段から香水をつけるようになった。

柑橘系の爽やかな匂い。

少しでも、芳さんの匂いが消えるように。


「ただいまー…。」


今日も時間は10時くらいだ。


「香水臭ぇ。」

「ご、ゴメン…。」

「せめてもう少し少なくしろ…。」

「ほーい…。」


汰一には悪いことをしてると思ってる。


「おやすみっ。」


だから、あたしは汰一に近付かなくなった。
一緒には寝ていない。

でもね、変わらずに、大好きなんだよ。


「チョコ…か。」


本当は、汰一にしかあげたくないよ。

義理は別として…。
芳さんになんてあげたくないよ…。
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