たった一人の親友へ〜another story〜
ゆいと別れて一週間


今だにゆいからメールや電話は来るけど


俺はそのメールに返信することも


電話を返すこともなかった



今更何を話していいかも分からなかったし


ゆいの口から本当のことを聞く勇気すらなかった




そんなある日


日曜日に突然クラスメートから呼び出しをくらった


正直めんどうだったけど、あまりにも急用だって友達が騒ぐから


俺は急ぎ足で待ち合わせ場所へ向かったんだ




駅の時計台の前


ゆいと付き合ってる頃、この場所は俺達の待ち合わせ場所の定番だった


懐かしいな


そんなことを考えていると


目の前に見覚えのある顔が現れた


「久しぶり」


心臓がドキンと跳ね上がった


そこには紛れも無い


俺の愛しい


ゆいの姿があったから
< 121 / 220 >

この作品をシェア

pagetop