たった一人の親友へ〜another story〜
傷口
“隆也と別れちゃった”
そんなさなからの知らせを受けたのは、あれから数日たったある日だった
言えなかった
あんなに寂しそうに泣くさなの姿を見てしまったから
俺はまた残酷な嘘を彼女に突きつけたんだ
「そっかー。二人して傷心だなぁ(笑)」
“ゆいとやり直すんだ”なんて
怖くて言えなかった
後でどれだけさなが傷つくか
一人で涙を流すか
そんなこと俺が一番分かってたのに
俺はその場しのぎで
ずるい方法を選んだ
この期に及んで、さなを失いたくないなんて思ってる俺は
ずるくて汚い
最低なやつなのかな
そんなさなからの知らせを受けたのは、あれから数日たったある日だった
言えなかった
あんなに寂しそうに泣くさなの姿を見てしまったから
俺はまた残酷な嘘を彼女に突きつけたんだ
「そっかー。二人して傷心だなぁ(笑)」
“ゆいとやり直すんだ”なんて
怖くて言えなかった
後でどれだけさなが傷つくか
一人で涙を流すか
そんなこと俺が一番分かってたのに
俺はその場しのぎで
ずるい方法を選んだ
この期に及んで、さなを失いたくないなんて思ってる俺は
ずるくて汚い
最低なやつなのかな