たった一人の親友へ〜another story〜
頭の片隅で朝の日差しを感じる


昨日は知らない間に泣き疲れて寝てしまった


この期に及んで眠いという感情を感じる自分に


少し腹が立った




学校には体調不良と告げる


こんなこと知られたら


瞬く間に学校から変な噂が流れる


そんなのはごめんだった



昨日ゆいから何度も着信があったけど


全部出ることができなかったのは


まだ心の整理がついてないから



携帯から無機質な着信音が鳴る


ふとディスプレイに目を向けると


義父の名前






「もしもしっ」


「翔君!今どこなんだ!?

早苗が・・・。

早苗が目を覚ましたんだ・・・。」


「え・・・?
すぐ行く!!」




病院まで全速力で走った


タクシーをひろうとか


そんなことまで頭が回らないくらい全身が震えて


涙腺が壊れたのかと思うくらい


また瞳から涙が溢れた






母さん


母さん


母さん
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