たった一人の親友へ〜another story〜
心臓がはねた


さなの瞳が俺の心を捕える


このまま抱きしめて


キスでもしてしまった方が楽だったのかもしれない


でも俺はそうしなかった


できなかった




「うん。知ってる(笑)」


動揺してるのを悟られないように必死で


そのあとさなが


「何それ〜!!」だなんて


笑い飛ばしたのに


俺はそれにうまく答えられなかった





さなはさ


あの時どんな気持ちで俺にあの言葉を言ったんだろう


もしあの時


少しでも


ほんの少しでも君の本当の気持ちに気付いていたら


俺達に違う未来はあったのかな






それだけは


どんなに考えても


分からないんだよ




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