たった一人の親友へ〜another story〜
ケーキ屋にお願いして


でかでかとケーキに描かれた“おめでとう”という文字


それを見てまた泣き出すさな


「お前って本当サプライズのしがいがあるよな(笑)」


「だってぇ・・・
翔がぁ」


泣きながらケーキを頬張るさなを見て


自然と笑みがこぼれた




さなに気持ちを伝える日はもう決めていた


だからかな


こんなにさなを見て切なくなるのは


その日が最後になるかもしれないから





もし気持ちが通わなかったら


今までみたいにお互い振舞えないことは分かってる


だから


だからこそ


俺の大好きなさなの笑顔を


いっぱいいっぱい見たかった


心に刻みつけたかった








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