たった一人の親友へ〜another story〜
卒業式が終わって


俺はさなの家までバイクを走らせた




俺に気付いたさなが笑顔で手を振る


「卒業おめでとう。」


「さなも。
おめでとう」


慣れた手つきで俺のバイクの後ろに座るさな


バイクのエンジンをかける


バイクを走らせるのと同時に、冷たい風が身体を襲った




向かったのはもちろんあの海


いつもより一層寒くて


波も荒れていたけど


なぜか美しく見えた


あの日の海







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