たった一人の親友へ〜another story〜
変化
中学二年になった俺達は


相変わらず四人でつるんで


バカばっかやって


自分の隣にさながいることが当たり前の日々だった


さなが笑って


さなが怒って


さなが喜ぶ


そんな毎日


「ねぇ、翔はさー好きな人とかいないの?」


「え……?」


時間が止まる


「何そんな驚いてんの?笑」


「いや…」


「変な翔ー。」


心臓がうるさい


俺はこいつに何を言おうとしたんだろう


好きな人


この問い掛けに


俺は予想外なくらい動揺を隠せなかった


だって


すぐに頭に浮かんだのは


他でもない


さなの顔だったから

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