たった一人の親友へ〜another story〜
この日
“愛子と別れたよ”
そうさなに告げると
彼女は顔を真っ赤にして
“ごめんなさい”と
俺に謝り続けた
「あたしのせいだよね?」
「違うよ。俺お前の方が大事だもん」
「え?」
「俺ら親友だろ」
さなは明らかに俺に対して戸惑いの目を向け
“うん”と曖昧にうなずいた
自分から言った言葉なのに
“うん”という一言に傷つく俺は
まだこの気持ちの過ちに気づく由もなかった
だからこんなにも簡単に“親友”なんて言葉が使えたんだ
今も
そしてこれからも
俺たちを縛り付ける
―親友―という言葉を
“愛子と別れたよ”
そうさなに告げると
彼女は顔を真っ赤にして
“ごめんなさい”と
俺に謝り続けた
「あたしのせいだよね?」
「違うよ。俺お前の方が大事だもん」
「え?」
「俺ら親友だろ」
さなは明らかに俺に対して戸惑いの目を向け
“うん”と曖昧にうなずいた
自分から言った言葉なのに
“うん”という一言に傷つく俺は
まだこの気持ちの過ちに気づく由もなかった
だからこんなにも簡単に“親友”なんて言葉が使えたんだ
今も
そしてこれからも
俺たちを縛り付ける
―親友―という言葉を