たった一人の親友へ〜another story〜
その日から家には一切帰らなくなった
冬になるとほとんど使われなくなる事務所に入り浸り
俺は家族との縁を断ち切った
二月の終わり
さなから連絡が入った
「渡したいものがあるんだけど、今から会えない?」
久しぶりに聞くさなの声が俺の心を掻き乱す
「うん。俺もさなに会いたい」
待ち合わせ場所は中学の校門
さなはまだ来ていない
柄にもなくドキドキしながら
俺はさなが来るのをひたすら待った
冬になるとほとんど使われなくなる事務所に入り浸り
俺は家族との縁を断ち切った
二月の終わり
さなから連絡が入った
「渡したいものがあるんだけど、今から会えない?」
久しぶりに聞くさなの声が俺の心を掻き乱す
「うん。俺もさなに会いたい」
待ち合わせ場所は中学の校門
さなはまだ来ていない
柄にもなくドキドキしながら
俺はさなが来るのをひたすら待った