たった一人の親友へ〜another story〜
合格したことをさなに伝えると


さなは自分のことのように喜んで


それと同時に少し寂しそうだった


「さな…
今から会えないかな?」


「え?あっ…
うん!」




俺達は夏に行った海へと向かった


ここの海はいつの間にか俺達にとって特別な場所になっていて


かなり寒い海を見ながら二人で笑いあった


「寒いー」


そんなことを繰り返し言うさなの首に


そっとマフラーをかけた


さなは少し驚いたように俺を見て


頬を赤らめながら“ありがとう”と言う




毎回思うけど


そんな顔されたら期待しちゃうよ


もしかしたら…


なんていう馬鹿な期待
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