たった一人の親友へ〜another story〜
“後悔しないで”






気がついたら公園の前にいた


息が切れる


ベンチに男性らしい人影が見えた


俺はその人に向かって足を進める


心臓は破裂しそうにドキドキして


全身が震えていた




「父さん?」




ふとその男性は顔をあげた




「翔?
翔なのか?」




ふいに涙が出そうになった


今俺の目の前には


ずっと


ずっと


求め続けていた人がいる




「父さん。久しぶり」
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