ひまわりハウス
ひとしきり笑った後、不意に沈黙が訪れた。
「…誰かを助けたい、力に なりたいと思ったり言葉にするだけなら何とでも言えるよね」
「何だよいきなり…」
確かにあたしの言葉は海月からしたら意味不明だよね。
「何でもないの!
ほら、ここはもう海月の家でもあるんだから遠慮せずくつろぐ!」
あたしはごまかすように机に積まれたみかんを一つとって海月に投げた。
「食べ物を投げるな食べ物を」
それをキャッチした海月はまた困惑したような笑みを向ける。
海月は気付いてるのかな…?
笑ってるつもりなんだろうけど…
海月の笑みはやっぱり本当の笑顔じゃないもの…
まだ初日だもんね。海月がここを自分の家だって胸張れるように頑張らなきゃ。
そう新たに心に決めた瞬間だった。