−流星−
彼の事を太ちゃんと呼ぶようになった。

私も愛ちゃんと呼ばれるようになった。

太ちゃんとのやり取りは本当にたわいもない事だった。
テストがどうだったとか、部活がどうとか、クラスの事、友達の事。

太ちゃんと話すとマサの事を忘れられた。

でも…



貴士から太ちゃんとの事を聞いたのか、マサから電話がきた。

「あいつはイイ奴だよ」
「あいつと付き合ったらいいのに!」

本当に心からそう思ったのだろう。
俺なんかより…
と考えるような人だった。
私の幸せを願ってくれるそんな人だった。

結局は心の深い所でいつもマサを愛していた。


そんな私に衝撃的な事件がもたらされたのはそれから1週間程の事だった。

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