『先生‥?』
『‥あ! これは失敬! ‥えぇー
訂正致します。 2Hの主任は‥
“篠田先生”ですね! すいません、ほんとッ』
『いえいえ、大丈夫です!』
先生は体の前で両手を
振って、少し焦った様子だった。
『えっとー‥1-2の主任、あとー‥
数学を担当します、篠田です。
まあ‥よろしく!』
先生は片手をフラッと上げて
一歩下がって行った。
たちまち、生徒内から
歓声があがる‥―。
今思えば、歓声は1年生だけ
じゃなく、後ろの上級生からも
上がっていた。