あいつの青春

ツンッと人差し指で
翔汰の額をつついた。

すると―…。


「冗談じゃないからな」




――――………。





「よしっ、
遊びはここまでにしようじゃないか!」


(うわぁ…
背中に変な汗いっぱい吹き出たぁ…)



「じゃ、俺もカバンだけ置いたらヒロん家すぐ行くから。」


「りょうかいでーす…
外で待ってまーす!」


「中で待っててくれても良いぞ?」


「いやっ!
外で待ってるよ。

だから早く来いよなぁ♪」


「ん―…?
まぁいいや、じゃ早く行くな。
制服のまんまでいいからな、着替えんなよ?」



「あーい♪
じゃ、後でなぁ♪」



(中で待ってんのがキツいからな…)


俺の家は普通の家庭。

とは言えない家庭環境におかれている。


放任主義。
と言えば聞こえがいいのだろうが…

ほったらかし。
俺と、兄貴と、妹。

そのせーで俺と兄貴は家にあまり長居しない。

寝るとき、学校に行く前のちょっとした時間。



それくらいしか家にいない、飯も金は渡されてるからほとんど外で食うし






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