あいつの青春


「……?」


俺は不思議に思って自分の手を下におろして
翔汰の目の前まで歩いていった。





「翔汰……?」


疑いたくなるほどさっきまでの翔汰とは、

雰囲気、顔つきまでもが違って見えた。




「……お前、誰。」


翔汰が静かに俺を睨みながら口を開いた。



はっきり言って怖かった

翔汰は俺に警戒心…
いや、


殺気…と言うのが正しかったんだろう。




「誰って―…

ヒロじゃん!見えてないのかぁ?」



時間は午後五時を過ぎていた。
冬が近いから暗くなるのが早かった。


だからただ、暗くて俺の顔が見えてないだけだと思った。











< 39 / 127 >

この作品をシェア

pagetop