ガラスのタンポポ#虹
「オレも時々リハビリ手伝うよ」


「ホント…?」


「うん。大事な奏来の友達だから」


「ダイジナ…ソラ…」


「ん?」


「フフッ…。なんか奏来ちゃんに嫉妬しちゃうな」


「なんで?」


「奏来ちゃんには聖ちゃんさんがいる。翔くんもいる。声を失っても大事な人達がいつでも見守ってくれて…。でも、あたしには誰もいない」


「ホラ、また目隠しだ」


「え…?」


「大事な親、中学ん時の友達、いるだろ?当たり前だけど傍にいる人間は、必ずいるんだ。1人なんて、あり得ない」


「うん…。ありがとう。あたし甘えないでやってみる。自分で立ってみる、ね?」


「なら、体力づけにメシ食おう。ここの店、なぜかオムライスだけは絶品なんだ。おごるよ」


「うんっ!」
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