ガラスのタンポポ#虹
あぁ、いつだったろう。


ファミレスのハンバーグで喜んだ奏来がオレの中に蘇る。


声を出しくるくると笑っていた、奏来。


もう、あのか細く透き通った声は。


二度と聞けやしない。


奏来…。


「お待たせしました。オムライスとスープです」


「わぁ♪おいしそう!」


運ばれてきたオムライスをおいしそうに食べる花音が。


奏来と重なる。


細く、小さく華奢で、長い豊かな髪。
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